M-Test 中級コース (4月26日、福岡大学)

2009年4月26日(日) 、M-Test中級コース研修会が福岡大学にて開催されました。
 
地元福岡からの参加者はもちろんのこと、北は東京から南は沖縄まで遠方からも多くの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
参加者は全21名、初級コースを終了しすでに臨床にてM-Testを数多く実践されている方が多く自然と質疑応答は臨床に即したものが中心となり、非常に充実した研修会となりました。
また、本年度より制定された「研修・認定制度施行から第1回目の研修会となり、終了後には「中級受講証」が配布されました。
今後、初級・中級受講者からの多くの症例報告をお待ちしております。

なお、本中級コース研修会同様、移行措置として、7月12日に開催予定の中級コース@昭和大学(東京;品川)までの研修会への参加希望者は、初級受講証取得済者である必要はありません。
詳細は事務局へお問い合わせください。
 
 

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● M-Test 初級コース  5月10日(日) 福岡大学(福岡)
● M-Test 症例検討会  7月11日(土) 昭和大学病院(関東)
● M-Test 中級コース  7月12日(日) 昭和大学病院(関東)
● M-Test 初級コース  9月05日(日) 福岡大学(福岡)
(詳細はケアワークモデル研究会HPでご確認ください)
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新年度

2009年4月1日新年度が始まりましたね。
今年はどんな驚きと発見があるのでしょうか。
喜びと成功に満ちた年でありますように。
 
※以前頂いたおしゃれな花瓶に花を生けてみました。



新年度にお勧めの1冊を…「寡黙なる巨人」多田富雄
世界的な免疫学者である多田富雄先生。世界を飛び周っておられた先生は、2001年出張先で脳梗塞に倒れ、言葉を失い右半身不随に。リハビリテーションの毎日…そして思うことは…
ぜひ読んでみてください。

M-Testの実践 vol.1 ―僻地医療の現場から―

 2008年某日、福岡大学病院東洋医学診療部に一人の若い医師が見学に来られました。それからおよそ10か月、その医師が僻地の診療所でM-Testを実践されているとの噂を聞いて取材に行ってきました。 
 診療所は、新宮港から北西約7.5キロメートル、町営渡船(5~6往復/日)で約17分のところにあります(地図参照)。
この島は、万葉集や続古今集にも歌われた歴史ある島で、貴重な遺跡や神社をはじめ鼻栗瀬(めがね岩)や絶壁など見どころもたくさんあるそうです。また、玄海灘のおいしい魚が味わえます。今回は取材ということで残念ながら観光はなしでしたが、ランチはおいしいお刺身定食を頂くことができました。この島は、世帯数約160世帯、人口約370名、ほとんどが漁業(他カマボコ工場、M真珠)に従事しており、高齢化率は55%超です。診療所は月曜から土曜まで開いており、1日平均15~20名の患者さんが来られており、医師1名、看護師1名、事務員1名の合計3名で運営されています。 さて、ここで診療を行われている吉永亮先生は2004年自治医大を卒業され、2年間の研修、1年間の病院内科勤務を経て2007年4月から相島診療所へ赴任さています。

Q1:M-Testを知ったきっかけは? 
 2008年5月頃、研修先の飯塚病院で木村先生がされているのを見て興味を持ち、教えて頂きました。そして、福大病院東洋医学診療部で臨床を見学しました。

Q2:M-Testを診療で用いるようになって何か変化がありますか? 
 相島には私の研修日に代診の先生が来てくれており、月2回は整形外科の先生が診療を行っています。島民もその整形外科の先生が膝関節注射やトリガーポイント注射をしてくれるものだと考えており自分にはほとんどそういう依頼はなく、整形外科的疾患の人はその先生の診療日に集中しています。自分の専門は内科ですが、ある程度は整形外科的疾患の診察・予防運動などの勉強はしていましたが、行える治療といえば鎮痛剤・冷湿布処方、SSP、そして一般的な体操指導(例えば大腿四頭筋訓練・五十肩体操など)でした。
 M-testを導入した後、「痛み」の患者さんに対して内科医の自分でも上記以外の治療・ストレッチ指導が可能になり疼痛の緩和を行えるようになり診療の幅が広がったと感じます。またM-testを行うことで筋の短縮(特に大腿四頭筋・腸腰筋の短縮・大腿後面の筋群の短縮)の所見を確実にとるようになりました。患者さんには医師が診察で体に触れてくれる、鍼(深さ0.6mmのテープ付きの鍼・円皮鍼)をうってくれる行為自体で喜んでもらえます。中には剥がすよう指導しても数週間も円皮鍼を大切に貼っている方もいます。

Q3:M-Testをどのような患者さんに用いますか?  
 M-testを用いることが多い疾患は、肩こり、肩痛、腰痛、下肢痛、などの整形外科的疾患。特にツワ(フキ科の山菜)採り、ウニ割り、など負担が大きいことによるものには有効です。また、良性発作性頭位変換めまい症(回転性めまいをおこす方が意外と島に多い)などです。

Q4:離島に赴任して思うこと 
 相島は離島といっても船で20分で福岡市のベッドタウンである新宮町に行くことができますので、専門医受診を希望して島外の病院を受診する人も多くいます。ただし、船に乗るのが困難など高齢になって、歩行が困難な方などいよいよになって診療所にかかりだすことも多いです。検査設備などはどうしても本土の病院にはかなわないかわりに、患者背景を知っている、通院しやすい、待ち時間が少ないなどに加えて、東洋医学(漢方やM-test)も行えることが診療所の利点になればと考えてます。 
 相島に赴任して地域社会の中で医師のあり方、あるいは医療の原点といったものを考えさせられます(往診で洗面器もそうですが・・・)。※往診で診察の後に手洗い用のお湯の入った洗面器を出してくれます。昔からの患者さん側の気遣いですね。 
 少し暇だといってしまえばそれまでですが、仕事や娯楽に追われず、医療について考える静かな時間が持てるし、自分の興味のある分野の勉強(今だと、漢方・M-test・英語)に十分取り組め、父親として子育て(まだ1ヶ月ばかりですが)にも参加できる環境だと思います。

 島を先生と歩いていると島民の方に声をかけられます。また、先生と看護師さんと一緒に往診に行くと、間もなく近所の方が訪ねてきて「何かあったのか?」って。3人も白衣を着た人が家へ入って行ったものだから急に具合が悪くなったのではと驚かれたようで、心配になって訪ねてこられたということもありました。地域社会の関係性が薄れた都会ではあまりみられないことですね。先生と島の方々の会話を聞いていると、ほんとに地域に根ざした医療をされているのだと感じました。
 今回、先生のご配慮で3人の患者さんのM-Testを用いた治療を見せていただくことができました。そして往診にも同行させていただき、興味深い体験をすることができました。突然の取材のお願いを快く受けて頂いた吉永先生、そしてスタッフの皆さん本当にありがとうございました。
※デジカメを忘れてしまい、フラッシュなしのインスタントカメラでしたので写りが悪くてすみません。
相島診療所
福岡県糟屋郡新宮町大字相島1401
電話:092-962-4361




福岡大学病院内でM-Test実践講座が開催されました

2009年3月14日(土)13:30~16:30
福岡大学病院内で東洋医学診療部主催の東洋医学実践講座が開催されました。
前半は向野先生によるM-Test講座。後半は久保田先生による漢方講座。
実践講座は、前年度に続き2回目の開催でした。今回は研究会や学会などと重なり、参加者は少なめでしたが、みなさん熱心に体を動かして実践してみられたり、質問されていました。
ご参加の先生方お疲れ様でした。












鍼灸ジャーナル vol.7


鍼灸ジャーナル3月号 vol.7 (緑書房)
ビジュアル実技解説p.36-41
動きで診る鍼治療「M-Test」 向野義人先生
M-Testの実技解説が掲載されています。

第109回日本外科学会定期学術集会(4/3,福岡)

第109回日本外科学会定期学術集会 で向野義人先生が講演されます。
LE-13 専門家に学ぶ日常診療  動きで診る鍼治療」 
福岡大学病院東洋医学診療部 向野義人

2009年4月3 日(金)14:00~14:30
第15 会場(マリンメッセ福岡2 階大会議室)

関東地区 症例検討会(於:きゅりあん、2009.2.21) 

2月21日(土)関東地区で症例検討会が品川区のきゅりあんで開催されました。
今回は、3人の先生方の症例発表が行われ、活発な意見交換が行われました。
今後も開催される予定ですので、ホームページでご確認いただきご参加ください。

 
 
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【 今回の症例 】
  •  脊髄梗塞の疑いのある症例
  •  片頭痛の症例
  •  少陽病期の頭痛の症例
  •  二分脊椎症患者の腰痛の症例
  •  乗り物酔いに著効した一症例
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発表された先生方、貴重な発表ありがとうございました。また、ご参加のみなさまおつかれさまでした。